
コラム
COLUMNこのコラムでは2024年11月29日に国から発表された「子育てグリーン住宅支援事業」や「GX志向型住宅」について簡単解説!
ZEHを上回る新しい注文住宅「GX志向型住宅」と長期優良住宅・ZEH水準住宅との違い、対象世帯や適合への要件についても解説します。
※子育てグリーン住宅支援事業について。2024年12月17日の参院本会議で令和6年度補正予算が可決、成立しました。
2020年10月、日本は2050年までに温室効果ガスの排出量を全体としてゼロとする、カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現を目指すことを宣言してから、様々な支援制度を通して2050カーボンニュートラルを後押ししています。
「GX志向型住宅」とは、ZEH基準の水準を大きく上回る省エネ性能を有する脱炭素志向型住宅。
GX(グリーントランスフォーメーション)はできるだけ化石燃料には頼らず、太陽光など自然環境に負荷の少ないエネルギーを活用していこうという動きです。
子育てグリーン住宅支援事業の制度・160万円/戸の補助金の対象になるには、下記の要件全てに適合するGX志向型住宅でなければなりません。
経済対策閣議決定日(令和6年11月22日)以降に、新築は基礎工事より後の工程の工事、リフォームはリフォーム工事に着手したものに限る(交付申請までに事業者登録が必要)。
GX志向型住宅とは何か、GX志向型住宅の要件3つをご紹介しました。
ここからは、この要件をクリアした新築の注文住宅を建てるために押さえておきたい、3つのポイントについても見ていきましょう!
GX志向型住宅の要件①断熱等性能等級6以上をクリアするためには、窓断熱や高性能な断熱材を使用する必要があります。
断熱等性能等級には1から7の段階があり、数字が大きいほど断熱性が高いことを表しています。
GX志向型住宅の要件②再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率35%以上をクリアするためには、高効率の給湯器や節水、照明のLED化や暖冷房など、高性能な省エネ設備を使用する必要があります。
GX志向型住宅の要件③再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率100%以上をクリアするためには、基本的に太陽光発電を設置することが条件になります。
特別措置として寒冷地では一次エネルギー消費量の削減率は75%以上、都市部の狭小地等に該当する場合は再生可能エネルギーが未導入でも可とされています。
GX志向型住宅とZHE水準住宅は、求められる断熱等性能等級と、一次エネルギー消費量の削減率に違いがあります。
長期優良住宅の場合は、それ以外にも耐震や耐久・維持管理などの面でも要件があるという違いがあります。
今年2025年4月から義務化される省エネ基準では、すべての新築住宅で断熱等性能等級4以上が求められています。
さらに、2030年にはZEH水準の省エネ住宅が最低ラインになるよう、段階的な引き上げが予定されているため、GX志向型住宅の断熱等性能等級6以上、一次エネルギー消費量の削減率35%の性能の高さ・要件の厳しさがよくわかりますね...。
2024年度にも「子育てエコホーム支援事業」というものがあり、子育て世帯・若者夫婦世帯を対象に大きく2つ、長期優良住宅とZEH水準住宅へ補助金制度でした。
※子育てエコホーム支援事業は2024年11月30日をもって交付申請の予約受付を終了しています。
今回発表された「子育てグリーン住宅支援事業」ではこの長期優良住宅・ZEH水準住宅に「GX志向型住宅」が追加されました。
子育てエコホーム支援事業との大きな違いは、その対象と補助金額です。
今回新たにGX志向型住宅が追加されたことで、以前はそれぞれ100万円/戸・80万円/戸の補助金対象だった長期優良住宅・ZEH水準住宅は、どちらも補助金額が少なくなりました。
今回は、2025年からの家づくりで注目したい「子育てグリーン住宅支援事業」「GX志向型住宅」について、簡単に解説しました!
省エネ性能が高いGX志向型住宅を建て、子育てグリーン住宅支援事業による160万円の補助金は大きい一方で、クリアしなければならない要件のレベルも高く、設備などのコストも高くなります。
補助金を含めて、長期優良住宅かGX志向型住宅か、どんな家がいいのか悩んでいる方は、ぜひ一度、気軽にキママプラスにご相談ください。